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「煙が目にしみる」兵庫公演感想 [公演感想]

【感想】(鑑賞日:2018.7.1)(ネタバレあります)
いよいよ加藤健一事務所「煙が目にしみる」の兵庫公演の日がやってきました!
兵庫県立芸術文化センター阪急中ホールは、超満員で開演前から熱い空気。
私は所沢公演から1週間ぶりの「煙」ですが、劇場や座席によって桜の見え方はちがうな~って思いました。
上手の座席だったので、斜めから見る桜でしたが、それもきれいで、北見さん(新井康弘)が「三途の川べりにもこんな桜が咲いていたらいいんですが・・・」って言う言葉が心に残りました。
少し離れて観ると全体が見渡せて、泉さん(伊東由美子)と幸恵さん(加藤忍)が口論になっている時に浩介さん(天宮良)と北見さんがそれぞれ必死で止めようとしてる様子がよくわかって面白かったです。
桂さん(加藤健一)は、離れて観てもインパクトありますね。一挙一動を目で追ってるんですが、とてもかわいくて可笑しかったです。

桂さんが北見さんに浩介さんのことを話す時、「優しい子でね」っていう言葉が心に沁みました。一つの言葉から浩介さんの生き様が浮かんできて、早紀ちゃん(吉田芽吹)が「いつも怒ってばっかりなのに優しい顔してた」って言うと、子供の躾にも厳しいお父さんで、早紀ちゃんはそれに反抗してあの金髪なのかな?とか・・・ 亮太くんも音信不通だったのは訳ありなのかなとか・・・
礼子さん(山本郁子)が「がんばったんだから」って言うのは、ホント色んなことをがんばってきたんだろうな~って感じて涙がでます。
桂さんのおかげであの世に行くところの人たちと会話ができて、本当に良かったと思います。そして所沢でも思ったけれど、お位牌を見る桂さんがかわいそうで・・・ 桂さんは浩介さんを失った悲しみをかかえながら生きていくんだろうな~ そして礼子さんも亮太くん(久留飛雄己)も早紀ちゃんも、幸恵さんもあずささん(菊地美香)も大切な人を失った悲しみや寂しさをかかえながら生きていくんだろうな~って思います。

「煙が目にしみる」のお芝居は、キャスト一人一人の存在感が際立っていながら、バランスが保たれていて、一つ一つの台詞に心がこもってるって感じました。すごく良いお芝居を観ることができて、嬉しいです。毎回毎回楽しませてもらいました。
カーテンコールでは、キャスト、スタッフの皆様に心から拍手を送っていました。伝わってるといいな~
一緒に観劇した友人たちは皆、笑いあり、涙ありで面白かった、また次も観たいって言ってました。

5月の本多劇場初日から観てきた「煙」ですが、私はこの兵庫公演が見納めです。今は、なんか気が抜けちゃって寂しさもありますが、この公演は、亀戸、能登、そして東北ツアーと7月30日まで続くので、無事に上演されていくことを願いながら、加藤さんのツアー日記を楽しみに「煙」の世界にいたいと思っています。

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「煙が目にしみる」所沢公演感想 [公演感想]

【感想】(鑑賞日:2018.6.23)(ネタバレあります)
加藤健一事務所公演「煙が目にしみる」を所沢ミューズマーキーホールで観てきました。
最初の幕開き、こんなに空の色が青かったかな?って思うほど、空が青くて、その中で咲いている桜がとてもきれいでした。本多劇場とはまたちがった感じです。
約1ケ月ぶりで観た「煙」のお芝居はさらにパワーアップしていました。最初から最後まで「煙」の世界に入って、笑ったり、泣いたり、考えたり・・・ 1時間30分はあっという間だけど、濃い時間でした。

早紀(吉田芽吹)ちゃんが亮太(久留飛雄己)くんに「遅いよ」って言うところからうるっときて、亮太くんの間に合わなかった・・・っていう無念さもストレートに伝わってきました。
礼子(山本郁子)さんが桂(加藤健一)さんに頼んで、浩介(天宮良)さんに気持ちが伝えるところも、今まで観た中で一番泣いたかも・・・

桂さんは北見(新井康弘)さんと話しているときは、好奇心旺盛で、色気があって、女性の面が見えるけど、浩介さんといる時はお母さんだなぁ~って思います。礼子さんといる時はお姑さん(苦笑)
元気でパワフルな桂さんだけど、浩介さんのお位牌を持っている姿はとても寂しそうで、か弱く見えました。

本多劇場の初日から、完成度の高いお芝居だと思っていましたが、1ケ月のツアー公演を経て、さらに完成度が高まっていると思います。とても感動しました。キャストの方、スタッフの方、本当にありがとうございます。

最近地震がありましたが、こういうことがあると無事に上演されて、観に行けることにあらためて感謝しています。次は、29日(金)と30日(土)大田区民プラザ大ホールで公演があります。観られてない方も一度観られた方もぜひ劇場で観てほしいです。

最後になりましたが、所沢ミューズマーキーホールはカトケン事務所の公演を観に何度か訪れていますが、駅から劇場まで緑が一杯で、歩いていてとても気持ちが良かったです。また行ってみたいな~

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「煙が目にしみる」本多劇場千秋楽公演感想 [公演感想]

【公演感想】(ネタバレあります)
加藤健一事務所公演「煙が目にしみる」の本多劇場千秋楽を観てきました。初日から何回か観ていますが、毎回、笑って、泣いてました。ただじーんとくるシーンは微妙にちがってたりしました。
千秋楽で一番じーんときたのは、礼子(山本郁子)さんが桂(加藤健一)さんに頼んで浩介(天宮良)さんに想いを伝える場面かな。こんな愛らしい奥さんと離れてしまうのは、浩介さんも辛いだろうな・・・って思ってしましました。浩介さんが家族に一言づつ伝えるところも感動します。
そして、その場面で幸恵(加藤忍)さんもあずさ(菊地美香)さんも泣いてるのに気づいて、その一体感がいいな~って思いました。

桂さんは大好き! ずっ~と見てたいくらい。幸恵さんが自分の意見をはっきり言うのを見て、「立派!」って言った時から、この人、いいな~って思いましたが、浩介さんに「死んじゃったんだからしょうがないじゃない」とか言ったり、幸恵さんに「死というのは・・・」と伝える言葉も含めて、生きてきた年輪や器の大きさを感じます。
礼子さんは、とてもやさしい人だな~っていうのが伝わってきます。おばあちゃんはちょっとボケてて世話がかかって大変そうだけど、桂さんに「あっちの部屋に浩介さんいるかもしれませんよ」って言いながら連れていくところは、“礼子さん、上手いなぁ~”って思います。桂さんがお弁当食べてる時はお箸やお茶をさりげなく用意して、その世話の仕方がさすが! 
浩介さんは、しつけには厳しそうだから、息子や娘にも怖いお父さんだったんだろうな~って想像してました。それと野球が一番で家のことは礼子さんまかせ、思ったことを素直に口に出せたのは、死んでからなのかな?って思ったりもしました。
亮太(久留飛雄己)は、ホントにインドネシアから帰ってきたって感じがするし、早紀(吉田芽吹)ちゃんは、あの当時の高校生って感じ。この二人の気持ちに泣かされるとは観るまで思ってなかったです。

北見(新井康弘)さんはダンディで、桂さんの目がハートになるのもわかる気がするし、年は離れていてもあずささんと恋人同士に見えます。一緒に競馬場に行ったことを回想するシーンが楽しそうでいいな~。その北見さんも死んじゃったんだな・・・って思って切なかったです。
あずささんは、やさしくてかわいい。桂さんに呼ばれて火葬場にやってきた時、栄治さんがここにいるんだろうな?ってさりげなく見てるところが好きです。ホントはめちゃ気になっていたんだろうな~
幸恵(加藤忍)さんは、最初ちょっと怖いけれど、幸恵さんの気持ちは痛いほど伝わってきました。幸恵さんとあずささんのシーン、何回観ても大好きです。

泉(伊東由美子)さんは、言いたいことをポンポン言ってる風だけど、さりげなく桂さんのことを気にかけていて優しいな~って思います。
正和(伊原農)さんも情熱家で優しいな~って思います。亮太くんにお弁当2個あげるところが好き。一杯食べて元気になれよって気持ちが伝わってきます。

牧(佐伯太輔)さんの存在はインパクトありました。軽いんだけど、情がある。
江沢(照屋実)さんもいい人だなぁ~って感じます。

本多劇場は超満員で、カーテンコールはあたたかい拍手に包まれていました。あの空気感はすごくいい。
「煙が目にしみる」のお芝居を観て、めちゃ元気が湧いてきました。そして今、この時を大切にしたい!と思う気持ちが強くなっています。

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「煙が目にしみる」公演初日感想 [公演感想]

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加藤健一事務所vol.102
「煙が目にしみる」
原案:鈴置洋孝
脚本・演出:堤泰之
CAST:加藤健一 山本郁子(文学座) 天宮 良 ・ 加藤 忍 伊東由美子(離風霊船) 佐伯太輔 菊地美香 伊原 農(ハイリンド) 久留飛雄己(青年座) 吉田芽吹 照屋 実 ・ 新井康弘
STAFF:美術 田中敏恵 照明 古宮俊昭 音響 秦大介 衣裳 友好まり子 ヘアメイク 馮啓孝 舞台監督 笹原久義 製作 加藤健一事務所

【あらすじ】
とある田舎町の斎場で偶然出会った、北見栄治(新井康弘)と野々村浩介(天宮良)。 頭には三角の布、手には数珠、全身白ずくめというスタイルの二人。 生まれて初めて(?)の長旅に、良き相棒が見つかった・・・。ニコニコ手を振る年老いた母(加藤健一)と、満開の桜に見送られて、見知らぬ世界への珍道中へ、いざ、スタート!!!(加藤健一事務所HPより)

【上演時間】約1時間35分(休憩なし)

【感想】
「煙が目にしみる」のお芝居、すごく良かったです。心に響いてくる。笑って、泣いて、泣いて、泣いてって感じ。爽やかであたたかい気持ちになりました。
脚本を書かれた堤さんの演出で、これまでのカトケン事務所の「煙が目にしみる」とは少しちがうお芝居になっていました。キャストの一人一人の方が、役にぴったりというか、その方の持ち味でそこにいるって感じがして、とても良かったです。それと「煙」といえば桜ですが、今回の桜もとてもいいです。今まで「煙」を観たこともある方も、初めての方もぜひ劇場で、このお芝居を観てほしいです。このお芝居を観たら、お芝居っていいな~って思ってもらえる気がします。
以下、ネタバレあります。

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「ドレッサー」公演千秋楽感想 [公演感想]

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【感想】(ネタバレあります)
加藤健一事務所公演「ドレッサー」の前楽と千秋楽を本多劇場で観てきました。初日の頃とはお芝居が変わってる感じがしました。客席も前楽の時には、リア王のカーテンコールの場面で拍手が起こったり・・・ 私は初日から拍手したかったので、うれしかったです。
今回、松岡和子さん訳の「リア王」をしっかり読んでから観たので、座長(加藤健一)が服を脱ぎすてていくシーンがリア王と同じで、座長は現実世界と芝居の世界の境目がなくなってるのかな?って思ってました。
リア王の苦しみを何回も味わうのは、演じるって大変なことなんだ・・・って思ったり、座長が、「舞台でリア王と演じている時、どんな運命がリアを待ち受けているかわからなかった、彼の苦しみは演じる瞬間に生まれた」って言っているのを聞いて、すごすぎる・・・って思いました。

印象に残る言葉も変わってきて、今回は座長(加藤健一)と座長夫人(西山水木)が「リア王」の開演前に、「闘って」「生き抜こう」っていう言葉が心に響いてきました。
座長がノーマン(加納幸和)を怒らせてしまった後に、「ノーマン、ノーマン」って呼びかけるところも良かったです。あんな風に言われたら、いくら怒っていても許してしまうかも・・・ その後、ノーマンが気持ちを切り替えて、座長の支度を手伝うんだけど、ノーマンの返し方がいい。ノーマンが「僕の友人でね・・・」ってたとえ話をするところが何回かあるんですが、その内にいくつかは自分自身のことを言ってるんだ・・・って気づきました。楽天家のようだけど、座長が舞台に立てなくなったら・・・とかを考えることすら怖くて、自分の想像から締め出しているのかな~って思います。

座長が死んでしまった後、マッジ(一柳みる)とノーマンのやりとりは、何度観ても緊張するし、二人の表現はちがっていても座長への愛を感じます。ただ、マッジは座長に愛を伝えることができていたけど、ノーマンはそれすらも許されなかったんだろうな・・・  

このお芝居の中で、「神聖」って言葉がでてくるんだけど、お芝居自体が神聖で崇高なものに感じました。「ドレッサー」のお芝居を観ることができたことに感謝しています。
「演劇」に携わる人たちの魂を感じさせてもらえたし、「闘って生き抜く」パワーももらいました。
キャストの皆様、スタッフの皆様、本当に素晴らしいお芝居を創って観せてくださってありがとうございます。
いつか再演があることを心から願っています。

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「ドレッサー」公演初日感想2 [公演感想]

【感想】(ネタバレあります)
加藤健一事務所公演「ドレッサー」の公演感想の続きです。
開演5分前の合図っていつも鳴るけど、今回は昔のベルの音で、その後に客席がしーんとなるのが不思議でした。
幕開きはノーマン(加納幸和)が座長夫人(西山水木)にマーケット広場で見かけた座長(加藤健一)の様子を話すんですが、その中で「あなたのオセローは素晴らしかった」って座長に話しかける老婦人の話があったり、実際には登場しないけれど、戦争中でもチケットを買ってお芝居を観ようとする人たち、空襲警報が鳴ってもお芝居が上演されるなら観ようとする人たち、そういう人たちの熱い想いもこのお芝居の中には描かれていて、観客の私はうれしかったです。

座長が「リア王」のカーテンコールの時の拍手がすごいんですが、その時、自分はその客席にいるのでもなく、舞台にいるのでもないけど、そこにいるっていう不思議な感覚を感じられて、面白かったです。その場面の舞台美術が素敵でした。

このお芝居の中で、芝居への愛、男と女の愛、男と男の愛・・・ さまざまな愛を感じました。ストレートに言葉で表現しないけれど、その分感じたり、想像できるから面白いです。
座長夫人(西山水木)、舞台監督マッジ(一柳みる)、新人女優アイリーン(岡崎加奈)の座長への愛はそれぞれちがうんだけど、共感するところがあって三人の女性と座長とのシーンは好きです。
ノーマンの座長に対する愛情を強く感じたのは、アイリーンに「座長と鍵のかかった部屋で何があったんだ?」って詰め寄るシーン。嫉妬の炎がメラメラ燃え上っていて、怖かったけど、それに負けてないアイリーンもすごいって思いました。
オクセンビー(石橋徹郎)は、自分が書いた戯曲をどうしても座長に読んでほしかったんだろうな~っていうのが伝わってきて、この人からも芝居熱を感じたし、ジェフリー(金子之男)も最初は端役でもいいって言ってたけど、もっといい役を演じたい・・・という欲がでてくるのは役者だな~って思いました。

なんかまとまりがないけれど、この続きは千秋楽が終わってから書きたいと思ってます。

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「ドレッサー」公演初日感想1 [公演感想]

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加藤健一事務所 Vol.101
「ドレッサー」
作:ロナルド・ハーウッド
訳:松岡和子
演出:鵜山仁
CAST:加藤健一 加納幸和(花組芝居) 西山水木 石橋徹郎(文学座) 金子之男 岡﨑加奈 ・
一柳みる(昴)

【あらすじ】
第二次世界大戦下のイギリス。とあるシェイクスピア劇団では、若くて健康な俳優は軍隊に取られてしまい、年老いた座長(加藤健一)や座長夫人(西山水木)をはじめ、足の悪いオクセンビー(石橋徹郎)や老いぼれのジェフリー(金子之男)、新人のアイリーン(岡﨑加奈)らわずかな劇団員でなんとか上演を続けていた。
連日に渡る空爆の恐怖や劇団の現状に心身共に疲弊していた座長は、ある日突然街中で奇行に及び病院送りになってしまう。座長夫人と舞台監督のマッジ(一柳みる)は、今夜の演目『リア王』の中止を決断するが、長年座長に仕えてきたドレッサー(付き人)のノーマン(加納幸和)は、なんとか舞台の幕を開けようと孤軍奮闘を繰り広げる。(加藤健一事務所HPより)

【上演時間】
約2時間40分(15分の休憩を含む)

【感想】
「ドレッサー」を本多劇場で観てきました。加藤さんがノーマンを演じたことがあるのは知っていたけど、今まで観たことがなかったので、とても楽しみにしていました。
座長(加藤健一)の存在感がすごい!最初は登場しないんですが、登場した時に舞台の空気が変わります。病院から抜け出してきて、変な恰好をしてるんだけど、カッコいい~って思いました。どんな風に1日を過ごしたのか、自分が今晩リア王を演じることさえも思い出せないくらい、頭が混乱してる状態だけど、目がすごくいい。ぐっーと引き付けられます。
ノーマン(加納幸和)は陰の人なんだけど、座長にとって彼は必要不可欠な人だと思いながら観てました。二人のやりとりが面白かったです。
もっと戦争色の強いお芝居かな?って思ったけれど、同じ作家の「コレボレーション」のような感じではなかったです。戦時下のどんな状況でも、芝居を上演する心意気を強く感じました。そして観る心意気も。
渾身の力を込めて創り上げられた「演劇愛」にあふれる素敵なお芝居です。ぜひ多くの人に観てほしいです。
以下、ネタバレあります。

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「夢一夜」公演千秋楽感想 [公演感想]

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【感想】(ネタバレあります)
加藤健一事務所「夢一夜」の千秋楽の感想です。ジャッキー&ジェイク(加藤健一)、バービー(横堀悦夫)、エイモス(新井康弘)、レベッカ(吉田芽吹)、ピーター(速水映人)、ジョアン(加藤忍)の一人一人の哀しさや切なさが伝わってきて、お芝居の世界にすごく入っていけました。

突然の事故で奥さんを亡くしたエイモスが、「周りも変わったよ。他人が俺のことを憐れむんだ」と話すと、ジェイクが「それは嫌だね」って言うシーンは、これまでわかりあえなかった兄弟が、憐れまれることの嫌さを共感しているって感じてとても好きです。
ジェイクが奥さんを失ったエイモスの悲しみに寄り添ってるのが伝わってきます。ジェイクがエイモスの肩に手をかける時はじーんときました。

エイモスはこれまでジェイクのことをわかろうと努力してきたけれど、どうしてもわからなかった。だけど、この再会によって、ジェイクのことをもう少し知ってみようと思ってる。レベッカのことも理解しようとしているし、ピーターのことも受け入れてみようと思っている。すぐには無理だけど、少しずつゆっくり・・・エイモスが「信仰がちがってもわかりあえるのか、闇に希望の光があるのか・・・」みたいな台詞(うろ覚えでスミマセン)が良かったです。
奥さんが提案したパソコンの導入をこっそり納屋でエイモスが試していることがふとしたことで発覚するんですが、エイモスは奥さんのことを深く愛しているんだな~って感じました。バッファローのモーテルのこの一夜は、登場する人それぞれが自分をさらけ出すことによって、変わっていく特別な夜だったんだな~って思ってます。

レベッカが産婆さんにお産のコツは、「ゆっくり時間をかけること、そして魂を知っていくの」と教えてもらったったと話すシーンがあって、初日には気付かなかったけれど、これってジェイクが“女性の服を着たい”って思うのは生まれもったもので、その魂をまわりの人はゆっくり知っていくってことかな~なんて思ってました。

バービーはジャッキーからは連絡が来るのに、自分からはジャッキーに連絡が取れない関係で、そういう不満をを酔っぱらいながら告白するシーンがあって、そこは大好きです。
バービーはゲイで、ジャッキーのことが好きなんだけど、ジャッキーはトランスベスタイト(異性装)で、ゲイじゃないから恋人同士にはなれない。「だけどかなりいい友達にはなれると思ってるの」って言うバービーの気持ちが痛いほど伝わってきました。この告白を聞いた後、ベットで寝ているバービーを見るジェイクの目がとてもやさしかったです。

ジェイクはエイモスとの別れ際に自分の連絡先の名刺を渡すんですが、その後にバービーにも名刺を渡して、「ダンスのコンテストが終わるまではここにいることにした」って言います。仕事第一だったジェイクがこの決断をしてくれて、ほっとしました。
そしてジャッキーは念願のピルエットができるようになるんです!その時のジャッキーの喜び様がかわいい。ジャッキーのかわいらしさを忘れないと思います。

ラストシーンはジョアンがバービーからの手紙を読むんだけど、そこには「パラダイス(エイモスとレベッカが暮らしている場所)で集まろうという計画があるので、そこに来ませんか? 飾らず、いつもの服で」っていう内容でした。ジェイクがアーミッシュの村に行けるようになったんだ・・・ってわかって、すごいって思いました。エイモスやレベッカ、ピーターの影響で、アーミッシュの村の中にも少しずつ変化が起こっているんだろうな~とか、ジェイクはあの夜、自分の子供にちゃんと自分のことを話すって決心したから、おそらく子供も父親のことをわかろうとしてくれてるのかな~って想像していました。
本当の自分、ありのままの自分を受け入れ、わかってくれる人がそばにいるって本当に幸せなことだと、このお芝居を観てつくづく感じています。ジャッキーの一番の理解者はバービーだろうな。

カーテンコールでは、ジェイク姿の加藤さんが、バービー姿の横堀さんの腕を組んで引っ込んでいくんですが、加藤さんの表情がかわいくて大好きです。横堀さんがちょっと嫌そうにしてるのが可笑しい。

とてもやさしさ溢れるお芝居でした。少数派の人たちのことを知ろうともしないで拒絶したり、偏見を持ったりしないで、わかりあおうとする社会になったらいいな~って思います。このお芝居の上演を決意した加藤さんは“人にやさしいな人だなぁ~”ってあらためて感じて、尊敬しています。

心が癒されるお芝居を創ってくれたキャスト、スタッフの皆様、本当にありがとうございました。
最後になりましたが、加藤健一事務所vol.100 おめでとうございます。そしてありがとうございます。

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「夢一夜」公演初日感想2 [公演感想]

【感想】(ネタバレあります)
「夢一夜」のお芝居を観てから数日経ちますが、やさしい気持ちになれてます。最近忙しすぎて毎日ぐったりって感じで、イライラすることもあったけど、お芝居の観てリセットされて、元気になれました。

このお芝居の中で、とびきり優しい人はバービー(横堀悦夫)。人の気持ちに寄り添うことができる人。ジャッキー(加藤健一)が昔、アーミッシュの村でとても惨めな体験をしたことを知った後、「私はもっと惨めなことを知ってるわ」ってジャッキーに話すのが心に残っています。
バービーはスタイルが良くて、どんな派手な服も似合ってました。「派手好み」を仲間から批判されても貫きとおすところがいいな~って思います。

レベッカ(吉田芽吹)は、ジョアン(加藤忍)にアドバイスされて、自分の本当の気持ちを意識していくんだけど、純粋で思い遣りや強さがあって、素敵な大人の女性になっていくんだろうな~って感じました。女装のジャッキーから男装のジェイクに変わった時に、「ジャッキーの方がやさしかった」ってぽつりというのもよかったな。私もそのとおりって思ってました。

ピーター(速水映人)はアーミッシュを離れるのかな?って想像してたけど、そうでもない展開でほっとしました。ピーターやレベッカをみていると、アーミッシュも変化していくんだろうなぁって思います。

ジョアン(加藤忍)は、お芝居を観る前の想像と全くちがった人でした。服装も働きやすさ重視って感じで構わない。「パンストをできるだけ履きたくない」って言ったりして、共感する台詞が多かったです。レベッカに「自分の心の声を聞いてみて」とアドバイスするシーンはすごく良かったです。

エイモス(新井康弘)は偶然、モーテルで再会した弟との出逢いは、「神の思し召し」だと最初から言うけれど、観た後で、本当にそうだって思いました。この夜にエイモスもジャッキーも心の奥底にしまっていたことを出すことができて、お互いが少しずつわかりあえるかもしれない・・・って可能性が見えて良かったです。

書き留めておきたいことはまだまだありますが、それは千秋楽が終わったら書きたいと思ってます。

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「夢一夜」公演初日感想 [公演感想]

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加藤健一事務所公演vol.100
「夢一夜」
作:カトリーヌ・フィユー
訳:常田景子
演出:堤泰之
CAST:加藤健一 横堀悦夫(青年座) 加藤忍 速水映人 吉田芽吹  新井康弘

【あらすじ】
ニューヨーク州バッファローのモーテル。ある日の午後、史上最悪の吹雪の中を「ミス・バッファロー・コンテスト」出場のためにトランスベスタイト(異性装)の男達が、どやどやとロビーに雪崩れ込んで来た。と同時に、電気を使わず質素な生活を送る宗教集団アーミッシュの人々も、雪で足止めを食らい一夜の宿を求めて押し寄せて来た。突然の停電に見舞われ、管理人のジョアン(加藤忍)は客室の案内と停電の対応に追われている。その一室。女装をしたジャッキー(加藤健一)とバービー(横堀悦夫)は、翌日のコンテストに向けてダンスの練習に余念がない。隣の部屋にはアーミッシュの父娘が案内されて来るが、厳格な父エイモス(新井康弘)と娘のレベッカ(吉田芽吹)の間には、わだかまりがある様子。ひょんな事からジャッキー達の部屋を訪れたレベッカと交流するうちに、ジャッキーは彼女の父親がエイモスだと気付き酷く取り乱す。
―――それぞれの過去と未来、生き方を見つめ直す夜が明け、レベッカの友人ピーター(速水映人)も合流し、新たな展開を迎える。(加藤健一事務所HPより)

【感想】
加藤健一事務所公演「夢一夜」を紀伊國屋サザンシアターで観てきました!
主張が激しくて、キツイ感じのお芝居かな?って想像してたんですが、押しつけがましさがなくて、すーっとお芝居の世界に入っていけました。それと、とってもやさしさが溢れているお芝居で、観たあとに癒されてるって感じます。心に残る台詞も多く、出演者の方々の演技も素晴らしいので、席が空いてるのは勿体ないな~って思いました。少しでも興味のある方はぜひ劇場で観てほしいです。チケット予約はこちら

以下、ネタバレあります。

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