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「ドレッサー」公演初日感想1 [公演感想]

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加藤健一事務所 Vol.101
「ドレッサー」
作:ロナルド・ハーウッド
訳:松岡和子
演出:鵜山仁
CAST:加藤健一 加納幸和(花組芝居) 西山水木 石橋徹郎(文学座) 金子之男 岡﨑加奈 ・
一柳みる(昴)

【あらすじ】
第二次世界大戦下のイギリス。とあるシェイクスピア劇団では、若くて健康な俳優は軍隊に取られてしまい、年老いた座長(加藤健一)や座長夫人(西山水木)をはじめ、足の悪いオクセンビー(石橋徹郎)や老いぼれのジェフリー(金子之男)、新人のアイリーン(岡﨑加奈)らわずかな劇団員でなんとか上演を続けていた。
連日に渡る空爆の恐怖や劇団の現状に心身共に疲弊していた座長は、ある日突然街中で奇行に及び病院送りになってしまう。座長夫人と舞台監督のマッジ(一柳みる)は、今夜の演目『リア王』の中止を決断するが、長年座長に仕えてきたドレッサー(付き人)のノーマン(加納幸和)は、なんとか舞台の幕を開けようと孤軍奮闘を繰り広げる。(加藤健一事務所HPより)

【上演時間】
約2時間40分(15分の休憩を含む)

【感想】
「ドレッサー」を本多劇場で観てきました。加藤さんがノーマンを演じたことがあるのは知っていたけど、今まで観たことがなかったので、とても楽しみにしていました。
座長(加藤健一)の存在感がすごい!最初は登場しないんですが、登場した時に舞台の空気が変わります。病院から抜け出してきて、変な恰好をしてるんだけど、カッコいい~って思いました。どんな風に1日を過ごしたのか、自分が今晩リア王を演じることさえも思い出せないくらい、頭が混乱してる状態だけど、目がすごくいい。ぐっーと引き付けられます。
ノーマン(加納幸和)は陰の人なんだけど、座長にとって彼は必要不可欠な人だと思いながら観てました。二人のやりとりが面白かったです。
もっと戦争色の強いお芝居かな?って思ったけれど、同じ作家の「コレボレーション」のような感じではなかったです。戦時下のどんな状況でも、芝居を上演する心意気を強く感じました。そして観る心意気も。
渾身の力を込めて創り上げられた「演劇愛」にあふれる素敵なお芝居です。ぜひ多くの人に観てほしいです。
以下、ネタバレあります。

公演の開催も危ぶまれていたけれど、楽屋で座長がノーマンの手を借りて、メイクし、衣装をつけていくと、どんどんリア王らしくなっていくのが面白かったです。座長が肝心な台詞を忘れて、シェイクスピアの色んな台詞を口にしてしまい、ノーマンに訂正されるやりとりはめちゃ笑いました。
そして、いざ出番となった時に、舞台に立つのが怖くてなかなか出て行こうとしないんだけど、“出て行くだろうな~”って思って観てました。「喝采」のお芝居の時は、“この人は本当に舞台に立てるのか?”ってハラハラしたけど、今回は“30年間一度も休演したことがない”という座長の実績を信じていたからかな・・・
お芝居の中で座長は天に向かって「この豚野郎!」と何度か叫ぶんですが、誰のことだろう?って思いながら観てました。幻覚が起こって昔のことを思い出しているのかな? ナチのことを言ってるのかな? 自分の運命をこのようにおいた何かに向ってかな? とか・・・ シェイクスピアにも呼びかけていて、演出家がいないから、座長は常にシェイクスピアと対話しながらお芝居を創ってきたんだろうなって思います。
渾身の力をふりしぼって演じた後、「これでよかったのかな?」ってシェイクスピアに聞いているのが印象に残ってます。
劇中劇の「リア王」は短いけどすごく良かったです。舞台裏で効果音を出すところも必見です。「リア王」のカーテンコールの場面は、思わず拍手しそうになりました。

座長が舞台に立てたのは、まぎれもなくノーマンがいたからだと思うですが、最初の方で、ノーマンが現実に向き合わない、嫌なところは見ないっていう台詞が印象的で、このノーマンの楽天的なところがいいな~って思ってました。そのノーマンがラスト近くで、「この船は穴だらけだ」って劇団のことを言う場面は悲しかったです。

クスクス笑って、ラストは静かな涙が流れるようなお芝居になるかな・・・って、加藤さんがラジオで話していたのですが、まさにそのとおりでした。「リア王」のラストの場面からなぜか涙がでてきて、お芝居のラストまで泣いていました。感情があふれだす涙じゃなくて、自分の心に何かが触れてる感じ。それぞれの人があからさまに愛を語らないんだけど、だからこそ愛が伝わってきました。
愛するが故に生まれる哀しみを感じるお芝居なんですが、観ていて心が洗われるというか、その哀しみも含めてが愛なんだろうな~って思ったりしています。
このお芝居で感じたことは、まだまだ書き留めておきたいことがあるので、続きは後日ブログに書きます。

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